女好き彼氏
「こんにちは。先輩」
そいつも負けじと俺をおもいっきり睨んでいた。
「光太……お前、一年だろ……ここになんの用だ?」
「別に。美夜の彼氏が他の女とイチャイチャしてたから見にきただけ」
こいつの態度と言葉と声と……とにかくすべてがムカツク。
美夜がブラコンだから弟も姉が大好きってことか……。
俺は誰にも気づかれないようにため息をついた。
「言っとくけどこいつがベタベタしてくるだけだからな」
俺は光太に近づいて玲に聞こえないように小声で話しかけた。
「そんなこと知ってるよ」
光太も俺に小声で話してくる。