女好き彼氏
「美夜の……身体にアザがたくさんあるの…知ってるか?」
その言葉を聞いて俺は唖然とした。
こいつ……何言ってんだ?
「誰かに殴られたアザが足や腕にたくさんある……多分、服で隠れるところにも……」
光太の声のトーンがどんどん下がっている。
それに
声や身体が震えてる。
俺は言葉が出ない。
「美夜に聞いても転けたとかぶつけたとか……それしか言わないんだ……」
今にも崩れ落ちていきそうな光太を俺はただ見ていた。
一方的に話す光太の声しか聞こえない。
周りのうるさい話し声も俺達を見て騒ぐ女達のうざい声も全く聞こえない。