女好き彼氏
俺の気のせいかも知れない。
でも……
俺が何も言わずにただ立っていると光太のため息が聞こえた。
「確かめに行かないのか?」
「へ?」
突然話し掛けられたせいで変な声が出てしまった。
そんな俺なんてどうでもいいと言うように光太は俺の後ろを指差した。
「さっき、玲ってゆう女が他の女と美夜連れていったけど……?」
「は!?」
俺は勢いよく振り返る。
でもそこには玲たちの姿はどこにもない。
どこ行ったんだよ…!?
俺の心臓は不安と焦りでバクバクと音をたてている。