女好き彼氏
部屋の中にいたのは頭に包帯を巻いた悠雅が一人、ベッドに横になっているだけだった。
ゆ、悠雅だ………
ほんとに、生きてたんだ………
あたしは悠雅の姿を見てまた泣き出しそうになる。
「悠雅、目が覚めたのか?」
そんなあたしの横から聖斗の声が聞こえて窓の外を眺めていた悠雅がこちらに目を向ける。
「あぁ、聖斗か……」
「なんだよ嫌そうな顔しやがって」
そう言いながら笑みを溢す聖斗。
その笑顔から悠雅が無事で心から喜んでいるのがわかった。
あたしも勝手に笑みが溢れていた。
そしてあたしは二人の他愛のない会話を聞いていた。
すると急に聖斗があたしに話をふってきた。