女好き彼氏



そう思った時だった。


「美夜、ゼリー冷蔵庫にあったこと忘れてた」


部屋の扉の向こうから光太の声が聞こえた。


まずいっ!!
夢中になりすぎて階段を上がる足音が聞こえなかった。


「入るからなぁ」


そう言うとドアノブが回る。


ヤバいって!!
こんなとこ見られたら!!!!

あたしは、仕方なく縛られた手と星野くんをもう一度布団の中に隠した。


その時
星野くんの舌打ちなんかあたしの耳には届かなかった。





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