君には、絶対に…
「そういえば、最近伊原君元気ないよね?何かあった?」

「え…?いや、何もないよ?」

そりゃ毎日好きな人と話しているのは楽しいし、学校で出来ない話をしているのは、2人だけの秘密っていう感じがして嬉しい。

でも、ついに好きな人が告白するっていうことになって、その日が近付いてきていると思うだけで、やっぱり気持ちは重くなる…。

あれから、睦と雪乃ちゃんの話をしてきたし、睦は俺を応援するって言ってくれたから、雪乃ちゃんと付き合うことはないかも知れないけど、そんな保証なんてない…。

もし、睦が雪乃ちゃんと付き合うことを選んだら…。

そう思うだけで、俺は夜も眠れなくなるほど不安に包まれる…。

当たり前になりつつあるこの時間が、もうなくなってしまうと思うだけで、俺は涙が出てきてしまいそうになってしまうんだ…。
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