君には、絶対に…
それからというもの、俺はいつものように席に座っているだけなのに、彼女が自分の席の真後ろに座っているということだけで、なぜか緊張していた…。

この緊張感は、バスケの時の緊張感とは違う…。

そして、彼女の後姿を見るだけで、胸が高鳴る…。

この胸の高鳴りは何なんだ…?

今まで感じたことのない感情に戸惑って、今までと違っている自分にただ戸惑うことしか出来ない…。

そんな戸惑いが、普通に話しかければ良いだけのことなのに、彼女に話しかけることを出来なくさせた…。

そんな状態だったから、彼女に話しかけたりも出来ないまま、ただ時間だけが過ぎていた…。

気付けば試験期間も終わり、テスト返却が終わったのと同時に席替えがあって、彼女の席とは離れた…。

そうなってからの毎日は、ずっと葛藤の連続だった。
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