贈り物
都会なはずなのに、どこかのんびりしていてる、そんな場所に幸の家が建っている。


幸は両親とお兄さんの四人家族。平凡で温かくて、私の憧れの家だ。


幸が家のドアを開けると、幸ん家の愛犬ミリーが飛び付いてきた。


「久しぶり、ミリー」
私はミリーを抱き締めて頭を撫でた。


「ママ、ただいまぁ」


幸が大声で言うと、リビングから幸ママがひょっこり顔を出した。


「おかえりー!!あら、ももちゃん久しぶりー!!!ほんっと家の子と違って可愛らしいわね」


「可愛らしくなくって悪かったですね!!」


幸とママさんの言い合いを聞きながら笑った。


とても羨ましい家族。もう一生手に入れることのできない幸せが今、目の前にある…



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