贈り物


数分ほど、私はママを眺めていた。雨のせいで血が私の足元まで流れてくる。


周りに人の気配が出てきた。おばさんが悲鳴をあげて、人が集まってきて、誰かが救急車をよんで…私はその風景をまるで、テレビの中の話の様に、他人事のように眺めていた。

気付いたら、病院にいた。


慌ただしい看護婦、医者、そして手を祈るようにして泣いているパパ


その時やっと、状況を掴めた…


私の置かれている“いま”を…


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