贈り物

パパに手を引かれ、ある部屋に入った。


そこには、顔の上に白い布を被されて、ママが眠っていた。


パパは私の手を放し、ママの所へ歩み寄った。その後ろ姿は痛々しく、震えていた。パパは白い布を剥ぎ取る。


胃が熱くなる…吐きそうになった。顔は綺麗なまま…だけど頭が…


「実代…みよ…みよ…みよ…」


呪文のように、ママを呼び掛けるパパ…


気が狂いそうだった…

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