元気あげます！
千裕は推理もそこそこに、裕文のところから何も反応がないひかるのことが心配になっていました。

「もう、いい加減にあいつのことだから、何か問題起こすかと思ったけど、何もなさすぎるな。
まさか・・・俺に顔向けできないなんて・・・いや・・・裕文だって悪魔じゃないんだから、あのプレゼンのパートナーを泣かせるようなことはしないだろう・・・。

しないと思うけど・・・。ひかる。」





翌朝ひかるは飛び起きて、思わず大きな声をあげていました。

裕文が声で目を覚まし、ダイニングへ向かうと、

「どうして、起こしてくださらなかったんですかぁ？
すっかり朝まで寝てしまったじゃないですか・・・。」


ひかるが真っ赤な顔をしながら、食事の準備をしていました。

裕文は思わず笑いながら

「大きな声がしたから何かと思ったら・・・あはは。
フィットネスクラブはお気に召したみたいですね。
今までになく、爆睡されていたようなんでね、王子も起こす隙がなかったというわけです。ぷっ・・・」


「なんで、そんなに笑うんですかぁ？」


「いや、仕事手伝ってもらってたときもそうだったけど、完璧主義でもないのに必死な顔していつもがんばってるから・・・。」


「あぁーーー！私はこれでも完璧を目指してるのに、今のお言葉ってまるで・・・抜けまくってるのに必死な顔って聞こえますよ。」


「そういうところのツッコミはするどいんだな。
ま、適度に運動してぐっすり寝る方がいいって。
思いつめた顔ばかり見せられるのは、気分がいいものじゃない。」



「えっ。」



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