元気あげます!
「な、なんでもありません。久しぶりに頭をフル回転させたから、疲れただけです。
これから少し休みますから、出て行ってください!」
ひかるはそういって、千裕をドアの方へ押して出て行かせようとしましたが、千裕は振り返るとひかるの手首をつかんでひかるの唇にキスしてきます。
「お願い、出てって!」
ひかるは唇をすぐにはずして声をあげました。
「嫌だと言ったら?・・・何を悩んでる?
どうして、頼ってくれないんだ。
まだ金のことを気にしているのか?
ひかるは余計な心配しなくていいから、ちゃんと勉強して、卒業しなきゃ。」
「卒業したら、メイドになればいいんですか?」
「え?」
「私は卒業したら、どうすればいいんですか。命令してください。」
ひかるは千裕に頭を下げて泣きじゃくっていました。
千裕はひかるの頭をなでながら静かにつぶやきます。
「1年でずいぶんと大人になってしまったんだね。
こういうときは、命令した方が気がきいているのかもしれないね。
じゃ、水口ひかるに命令する。
高校を卒業したら、花嫁修業をして、その後は三崎千裕の嫁さんになるように。」
「嫌です。失礼します!」
「え・・・ひかる?ちょっと・・・待てよ。」
ひかるは部屋を出て、玄関から外出してしまいました。
咄嗟のこととはいえ、きっぱりと拒絶されてしまった千裕は床に座り込んでしまいました。
「ひかるは何を考えてるんだ・・・。ここへ戻ってきてくれたときの様子からして、喜ぶまではいかないにしても、はずかしそうにうなずくとかしてくれると思ったのに。」
カチャ・・・
「ひかる!もどってきてくれたのか?・・・・・い!!!いぃぃぃぃーーーーっ!?
あ、あなたは・・・」