元気あげます!
「な、何なんですかぁ!」
「あのな、すでにおまえの仕事が遅れてるんだぞ。
高田もイライラして待ってる。
俺はおまえのお抱え運転手じゃないんだから、もうこういうことやらないからなっ!
早く着替えて、仕事行ってこい!
終わったら俺の書斎に来ること。
補習やるから。」
「な、なんで、千裕様に補習してもらわなきゃいけないんですかぁ??」
「おまえの担任にも頼まれてることだ。
ブランクあるし、三崎はそこそこ目指す場所によっては勉強は難しい。」
「私できれば淳裕さんにお会いしたいです。」
「淳裕?何かふきこまれたのか?」
「頭がよくて、親切で、優しくて、ステキって・・・」
「残念だったなぁ。あいつは今、フランス行ってるよ。それに、勉強を教えるのはあいつはいちばん大嫌いだ。
とにかく余計なことは考えずに仕事して来い!」
「はいっ!えーーーーーん。鬼ぃ!」
「ふぅ・・・もっとおとなしいのかと思ったけど、けっこうじゃじゃ馬みたいだな。
先が思いやられる・・・ううっ違う。
のぞむところだ!」
千裕は中断した自分の仕事がたまってしまったので、ひかるが見習い修業をしている間、必死に片付けるのでした。
夜23時になって、ひかるはそ~っと、千裕の書斎に現れると、千裕が机に突っ伏したまま眠っているのを発見。
「遅くなっちゃったと思ったら、寝ちゃってる。ラッキ~♪うふふ。
起きてるとうるさいのに、寝てるとちょっとかわいいかもぉ・・・
やっぱりメガネはない方がいいね。
あ、これじゃ補習は無理みたいだし、連絡帳と先にもらってた課題のプリントだけ出しておこうっと。」
千裕の背中に毛布をかけると、ひかるは自室にもどっていきました。