元気あげます!
「ちょっと無理しすぎたかな。」
「ごめんなさい。」
「ん?」
「プレゼントいっぱいもらったのに、私はあげるものがなくて・・・」
「今回はないけど、以前にひかるからはすばらしいプレゼントをもらったんだよ。
そのお礼・・・。」
「以前?・・・どこかでお会いしましたっけ?」
「まあね。」
「ええっ!・・・いつ? いつ、私がなにをしたんですかぁ?」
「思い出せないならいい。ひかるは覚えてなくてもなんともないことなんだし。」
「いつ??いつ頃かくらい教えてほしいのに・・・。」
「サンタさんの代わりに、お星様をいっぱいあげます。お星様を大切にしたら、きっといいことがいっぱいわいてきますよ。だって私のいちばん大切な宝物なんだから。」
千裕にそう言われて、ひかるにはうっすらと記憶がよみがえっていた。
「あ・・・お星様の・・・おにいちゃん・・って。」
「その話の先は今日はしたくないな。家でもしゃべらないでほしい・・・って自分でふっておいて何なんだけど・・・」
「2人だけの秘密ですか?・・・口止め料は高いですよ。ふふっ」
「お、おぃ!」
「わかってますって。・・・なんか理由がわかってちょっと安心しました。」
「安心って?」
「私のような捨て猫にどうして千裕様がこんなによくしてくれるのか、ずっと疑問だったんです。
高田室長や先輩の社員さんを見ていれば、優秀なスタッフが多いことくらいわかります。
なのに、私なんかに大切な睡眠時間までさいて、なぜなんだろう?って。
どこかのお金持ちへの取引にでも使われちゃうのかな~なんて思ったときもあったんですよ。」