元気あげます!
「残念だが、俺の近くには女性はあいにくいないんでね。」
((ってことはパソコンや英会話の先生はイケメンかもしれないってことかしら。うふふ))
翌日、千裕に連れられて、投資顧問会社の社長室へとひかるは通されました。
早速、担当の先生と思われる社員が待ち構えていました。
「私がパソコン指導にあたらせていただきます。吉岡です。」
「ワタシハ、英会話ノ担当デ、マイクデス。」
吉岡と名乗る40代半ばくらいの既婚女性。
そして、マイクと名乗る40代後半の既婚男性がひかるの先生として指導します。
「はぁ・・・そんなことだろうと思った。ま、いいわ、この方が私も自分を高められそうだもの。」
個人教授ということで、さすがに、夕方までつめこみでがんばると、若いひかるといえども疲労していました。
帰宅までの送りは吉岡さんがスーパーへ寄るついでに送ってくれました。
「先生、送りまでしていただいてありがとうございました。」
「慣れないところで疲れたでしょう?しっかり栄養つけて、明日もがんばりましょうね。
ひかるさんは社長のお言葉通り、一生懸命でほんとに教えがいがありますもの。」
「いえ、そんなぁ。先生みたいに仕事と家庭の両立できてる女性って憧れます。」
「よく言われるんだけど、そんな完璧じゃないのよ。お料理はひかるさんの方がお上手かもしれないわね。じゃ、明日ね。」
ひかるはキャリアウーマンってもっとお局ちっくなのかと思っていましたが、吉岡さんは海外にいるときからダンナさんと二人三脚で家事を分担しながら子育てをしてきたという話をきいて、すごく尊敬してしまいました。
ひかるは屋敷に入ると、さすがに、体の力が急にぬけて、ふらっとよろけてしまいました。
「おっと、危ない。お疲れさまでした。おかえりなさい。」
「トモっ・・・。もしかして待っててくれたんですか?」
「夕飯のお世話といっしょに食べたいと思って・・・。」
「もしかして、私の分、用意してくれてるの?すぐに食べれちゃうとか?」
「もちろん。」
「わぁ~、うれしーーーーっ。感激だよぉ。」