元気あげます!

「大丈夫だろうか?完全に捨てられたとか思わないかな。」



「大丈夫ですよ。千裕様は逃げることです。必ず、彼女の方から、ここへ来るように仕向けますから。」


「それと、近々ですが、裕樹様と裕文様とごいっしょにご両親と会っていただく席を設けますので、出席願います。」


「兄さんはともかく、裕文はどうかなぁ。あいつは、俺を嫌っているからな。
会社も母のために俺から取りあげる機会を狙ってる。」



「そちらについても、私共にお任せください。
三崎家の皆様が幸せになっていただくのが、社員一同の幸せでもありますからね。」


「吉岡さん、あなたの仕事ぶりは俺は、よくわかっているつもりですし、話をきいていると、もうあなたの筋書きは始まっているようですよね。

・・・ひかるのこと、とくによろしくお願いします。
俺は言われたとおり、逃げることにします。」



千裕は再び、職場に復帰し、吉岡はひかるのところへと向かいました。


ひかるは吉岡と買い物の途中で出会いました。
もちろん、それは吉岡の筋書きです。


「ひかるさん、待って!」


「吉岡さん・・・。あの・・・私はもうもどりません。」


「わかってます。無理をしなくていいの。
私はあの会社の社員ではあるけれど、親戚じゃないわ。
だからあなたの気持ちはわかってあげられるつもりよ。

あなたが千裕様に居場所をいわないでっていうなら、言わないし、今だったら、私個人としてあなたの手助けになることがあったらさせてもらいたいと思ってるのよ。」



「えっ・・・でも。」


「女がひとりで稼いでいくって難しいでしょ。生活費はたりてるの?」


「それが・・・ある人のアパートで居候させてもらってるから、住居費がお世話になりっぱなしで・・・申し訳ないんですけど・・・。
私は水商売とか高額に稼げる職場狙ってもいいと思ってるんですけど、そのアパートの知り合いに人が未成年のうちはだめって・・・。」






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