元気あげます!
「そうねぇ。いまどき高卒の学歴はないと仕事しにくいわねぇ。
そうだわ、ひかるさん、私の仕事を手伝ってくれない?」
「吉岡さんの仕事っていうと・・・三崎の会社?」
「あ、会社は三崎の出先機関だけど、あくまでも代表は私がやっていてね、スタッフも女性が5名ほどのコンサルタントの仕事なんだけど、助手の臨時社員のコが突然やめちゃったのよ。
新年度が始まるのに、猫の手も借りたいのに、ほんと困っちゃって。
ひかるさんさえよかったら、きてくれないかな。
千裕様には秘密でいいところだし、お給料もはずむわよ。」
「えっ、そんないいお仕事・・・私なんかでいいんですか?」
「いいわよ。ちっちゃいとこだから、新たに求人情報なんて出そうものなら、費用がかかるでしょ。
あなたがきてくれるなら、浮いた費用分のお給料が払えるもの。どう?」
「やりたいです!ぜひやらせてください。」
「よかったわ。交渉成立ね。早速明日からお願い。」
ひかるは、翌日から吉岡の下で働くことが決まり、裕樹と幸恵に報告をしました。
「いまどき、そんないい仕事ないよ。よかったなぁ。」
「でも、三崎の会社っていうのが少し、ひっかかるんだけどね。」
「このあたりの会社でさ、三崎の息のかかってない会社を探す方がむずかしいんだからさ~いいんじゃない。稼がせてもらうくらいさ。」
「そうだよね。私がんばって行ってくるね。」
吉岡の方はというと、優秀な女性のスタッフを選出して、千裕が用意したオフィスに必要なものといっしょに移動していました。
ひかるのための仮のオフィスに移動してみると、ひとりも男性の出入りがないというのも違和感があったため、吉岡は千裕に電話をしましたが、千裕がそのとき不在であったため、女性スタッフの手配を主にやった人事部長に伝えました。