元気あげます!
「億・・・ですか・・・奥で億ですか・・・そんな・・・そんな・・・でもでも、そんなにお金払って私が学校も行かせてもらって、出費ばかりじゃないですか。」


バン!!

「うるさい、他人の懐の心配をしている場合じゃないだろ。こっちも、多額払ったんだ。
ちゃんと三崎の戦力になる仕事をすればそれでいい。違うか!」


ひかるは初めて、三崎という家、会社、すべてに怖さを覚えて、涙を流すしかありませんでした。
もちろん、父親が自分を売り飛ばすような取引をして、どこにいったかもわからないこともショックでしたが、自分という人間ひとりに億単位のお金が動き、まだその上に教育されるという不安が、さっきまでの勇気や希望をもみ消してしまうかのように大きくなってしまい、床にしゃがみこんで、涙が止まらなくなってしまいました。



「俺がどうしてここにいると思う?」

唐突に千裕に質問されても、ひかるは泣いています。


「俺は悪いウソはついたことがない。もちろん、悪徳商売もしていない。
愛想が悪いとか、言葉が少ないなどいうヤツは多いけど、おまえに今、言うことにウソはないという前提で聞け。

おまえの悲しみ、ストレスは今この時点から俺が預かる。
だから、この家で恐れるものは何もない。そのくらい俺の地位は高い。
誤解のないようにいってもおくが、俺たちは優秀なスタッフがほしいんだ。

だから金をかけることは痛い出費だとは思わない。
億だろうが兆だろうが、すばらしい人材ひとりがすばらしい活躍をしてくれれば、それは金額など問題無いほどの利益を我が家にもたらしてくれる。

それを俺は知っている。
だから、おまえはしっかり学んで、逸材になれ。

ま、泣いてばかりで出て行く気になってるようなバカ女はマジでその筋にでも売り飛ばして体で借金を返してもらうしかないけどな。」



「う、・・・・あ・・あたし・・・逸材になる・・・なってやる。
千裕様にどうしてもここにいて下さいお願いしますって言わせるくらいの逸材になってやる!」









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