恋愛至上主義
「うん。完璧な発音だな、三ノ宮。
今の問題で大切な構文は…」

藤堂先生が問題の解説をし始め、
黒板を向きこちら側に背を向ける
と、先ほど声をかけてきた窓側の
生徒が前の座席の女子とコソコソと
話しをし始めた。

「ねぇねぇ、やっぱ葵くんカッコイイ!」

「ホントホント。勉強じゃなく、スポーツ
も出来るし、全部カッコイイよね。」

女子たちは、三ノ宮くんの方をチラチラと
見ながら互いに騒ぎあっている。
どうやら、彼、三ノ宮葵はクラスでも人気
があるらしい。

あの、バーでもモテてたもんね。学校でモテない
はずがないよね。
もしかして、クラスだけじゃなくて、校内でも
人気があるんじゃないかな。
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