続・ダイエット大作戦!
「見つかってたんだ……」


「姫香ねえ、屋敷に戻ろ?皆心配するよ?」


「ごめん。今は屋敷に居たくないの。」


「兄貴の事だろ?」


「えっ?」


いきなりグイッと腕を引っ張られ、気づくと私は翼の腕の中にいた。


「俺は兄貴と比べればガキだし、ちゃんとしてない。でも!姫香が辛い思いをしているなら、俺が姫香の心の穴を埋めてやる。」


いつの間に翼は、此処まで成長したのだろう?


ついこの間までは、私と同じくらいの背で幼さがあった。


でも今目の前に居る翼は、背が高くなり逞しい。


見た目だけじゃない、心も成長している。


でも……


「ごめん翼。私、やっぱり行くね。」


翼は、悲しい顔をしたが私を止めなかった。




(ごめんね、翼。私が好きなのは輝だけだから…)
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