猫山Cafeの猫山さん
「義人…知ってたの?」


私が驚いて聞くと、義人は困ったように笑った。


「義樹がね『俺も頼が好きだから、だから告白するから』って言いに来たんだよ。」


義樹が義人に?


「多分…コソコソしたくなかったんだろうね?
義樹が正直に言ってくれて…僕は嬉しかったよ。」


義人がコーヒーを一口飲んだ。


「でも同時に不安だった。
義樹は魅力的な子だから…
頼は義樹を選ぶかも知れないって思った。」


「そんな、私は…」


「分かってるよ?
頼は僕を好きだと言ってくれたし、こんな僕を大切にしてくれてるって分かってた。
でも、やっぱり不安だったんだ。」
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