猫山Cafeの猫山さん
扉は今日も軽く開いた。


「いらっしゃいませ。」


猫山さんの声だ。


「こんにちわ。
また来ちゃいました♪」


私はなるべく明るい声を出した。


冴と賢人は驚きを隠せない表情をしている。


「ありがとう、頼子さん。
そちらはお友達?」


猫山さんが軽く首を傾げた。


「はい。
小島冴子と吉田賢人です。
冴とは幼なじみで、賢人とは中学からの友人なんです。」


冴と賢人は慌てて頭を下げた。


「…カッコイイじゃん!?」


冴が私に耳打ちした。


賢人にも聞こえたらしく、ムスッとしている。


しまった。


連れて来るんじゃなかった…
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