猫山Cafeの猫山さん
「月子さん♪」


月子さんは私の足に擦り寄ると、私を見上げた。


撫でて欲しいときのポーズ。


「はいはい♪」


月子さんの隣にしゃがんで、頭をそっと撫でる。


満足そうに鳴くと、月子さんは指定席に座った。


「みなさん何か飲まれますか?」


猫山さんはカウンターの奥から、月子さん用のミルクを出しながら言った。


「私は昨日のコーヒーをお願いします。
冴と賢人は?」


「わ、私も同じものを!」


「お、俺も同じものを!」


二人とも緊張してる…


無理もないか。


そりゃあ私だって昨日は緊張したもん。
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