猫山Cafeの猫山さん

私と猫山さん

「あそこの公園に入りましょうか?
少し落ち着きましょう。」


私は気が動転してしまい、何も言えないままだった。


猫山さんが、ベンチに座らせてくれた。


「何か飲みますか?」


猫山さんが自販機を指差した。


「あっ…えっと…
じゃあ、お茶を。」


「わかりました。
少し待っていて下さいね?」


猫山さんはそういうと、手を離して自販機に向かった。


手が離れてしまった。


あんまり強く握るから、猫山さんの手が恋しいって右手が言ってるみたい。


「はい、お待たせしました。」


お茶を受け取ると、一口飲んだ。


喉が渇いていたみたい。


でも、本当に飲みたいのは猫山さんのコーヒーだな。
< 48 / 130 >

この作品をシェア

pagetop