猫山Cafeの猫山さん
「まあまあ…」


賢人はオロオロと冴を見ている。


「で、冴はなにがそんなに悔しいわけ?」


私が言うと、冴は顔を真っ赤にしながら俯いた。


「…私の方が、賢人を好きみたいで…」


消えそうな声だったが、冴の可愛い声はハッキリと皆の耳に届いた。


「冴ちゃん…♪」


賢人が嬉しそうに笑った。


「笑うなー!!」


冴は顔を真っ赤にしながら叫んだ。


「…もう好きにして。」


私は呆れてため息が出た。


「あれが、二人には幸せなんですよ。」


猫山さんがそっと囁いた。


「そうですね♪」


私は笑顔で答えた。
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