ライラックの咲く頃
あっははは ははは
走り逃げてきた私達は何故か笑っていた。
なんかもう笑うしかなかったのだ。
「ひー…やべー…俺、ホッケー台壊しちったよ~…」
健が息を切らしながら言う。
おい、どさくさにまぎれてなにやってんだよ…。
あはははは ははは
なにがそんなにおかしいのか、自分でもわからない。
この時の私達はどこに自分の感情をぶつけていいのかわからず、ただ、ただ、笑うことしかできなかったんだ。