ライラックの咲く頃
「出来たよっ。」
ミントが満面の笑みを浮かべる。
「まだ5時なんだけど……。」
本当は今すぐ食べたい。
けれど、私の中の何かがその想いを打ち消してしまう。
ああ、こんな自分やだよ。
「いーから食ってよ。俺、料理には自信あんだっ♪」
ミントが無理矢理私にスプーンを持たせる。
私の皮肉も彼はすんなりかわしてしまった。
私はスプーンにご飯とカレーをすくう。
そして、ゆっくり口に運んだ。