本当に愛おしい君の唇

第２５章

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　治登はウエイターによって届けられたエスプレッソのコーヒーを飲む。


　苦いぐらいがちょうどいいのだった。


　普段から飲み慣れているので。


　おまけに幾分温めぐらいで淹れてあるので、飲みやすい。


　治登は朝昼晩コーヒーを飲んでいる。


　食後は欠かさずカフェインを摂取していた。


　以前は緑茶を飲んでいたのだが、つい最近――ここ四年ぐらいだろうか――、コーヒーに嵌まり始めている。


　お茶よりもコーヒーの方がいいと感じ始めたのは、やはり趣向が変わってきているからだろう。


　治登は大のコーヒー党になっていた。


　それに会社でも秘書課の子たちが持ってくる飲み物はコーヒーしかない。


　だから、自然と馴染んでしまったのだ。