本当に愛おしい君の唇
 治登たちは抱き合いながら、キスを繰り返す。


 さすがに互いの体の熱を感じ取る。


 熱く火照(ほて)っていた。


 夏なので、幾分蒸し暑い。


 それにビールも丸々一缶飲み干してしまっていた。


 治登はベランダから冷蔵庫のあるキッチンへと入っていき、中から缶ビールを二本取り出す。


 一缶は直美にと思って、だ。


 摘みにバターピーナッツが一袋あった。


 ビールを飲みながら摘むと、美味しいと思う。


 治登が、


「直美、夕食までに軽く食べておこう」


 と言い、バターピーナッツの袋を破って皿にぶちまけた。

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