本当に愛おしい君の唇
 直美も同様らしく、並んでじっと見つめていた。


 治登が、


「また退屈な毎日が始まるけど、メールぐらいし合おうな」


 と言う。


 彼女も頷いた。


 リビングに戻って、ベッド上で抱き合いながら、互いの体でも一番感じる部分を愛撫し合う。


 こうして休日の夜は更け、また平日が始まる。


 治登も直美もスーツを着て、互いに会社で仕事だ。


 今夜までは傍にいられる。


 次の休みが来るまで。


 そして治登は直美と抱き合いながら、ベッド上でゴロゴロしていた。


 相変わらず不穏な空気が外には漂い続けている。

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