本当に愛おしい君の唇
 だが、もうこの愛の物語は主人公があの世に召されたことで、事実上終結した。


 誰をとがめだてしても仕方ないことだ。


 死んでしまった人をそっとしてやりたいというのが皆の本音だろう。


 綺麗に洗浄がなされた治登の遺体が火葬場で焼かれたのは、事件から三日後のことだった。


 これから先の話を語る必要はない。


 ただ、愛を交わした過程について知っているのは、体を重ね合う仲だった直美だけなのだから……。


                   (了)

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