本当に愛おしい君の唇
第8章
8
直美が羽織っていたコートを脱ぐと、治登が、
「君、今日も香水付けてるんだね?」
と訊く。
「ええ。嗜みで」
「お仕事お疲れ様」
「治登さんも疲れたでしょう?」
「ああ、まあな。ただ、俺は定時に出勤すれば、夕方も午後六時には帰れるからね」
「あたしも普段は単なる一OLだから、昼間ちゃんと仕事すれば、夜は休むわ」
「今夜のワインの味もいいな」
「そうね。あたしもこれぐらいのマイルドな味が好みなの」
「君はワインの味が分かるのか?」
「うん、まあね。……さすがに、ソムリエみたいに詳しくはないけど」
直美が羽織っていたコートを脱ぐと、治登が、
「君、今日も香水付けてるんだね?」
と訊く。
「ええ。嗜みで」
「お仕事お疲れ様」
「治登さんも疲れたでしょう?」
「ああ、まあな。ただ、俺は定時に出勤すれば、夕方も午後六時には帰れるからね」
「あたしも普段は単なる一OLだから、昼間ちゃんと仕事すれば、夜は休むわ」
「今夜のワインの味もいいな」
「そうね。あたしもこれぐらいのマイルドな味が好みなの」
「君はワインの味が分かるのか?」
「うん、まあね。……さすがに、ソムリエみたいに詳しくはないけど」