本当に愛おしい君の唇
「どんなお仕事されてるんですか?」


「大概書類に目を通したり、パソコンで各会社の株価の変動を見たりが主だね」


「それこそ疲れそう……」


 直美がそう言って笑う。


 治登が、


「今から一緒に食事でもしない?」


 と言った。


「いいんですか?貴重なお時間割いてもらって」


「うん。俺もね、正直この手のパーティーが一番苦手でさ。料理屋とかの方が気楽でいいんだ」


「あたしもそれに同席してよろしいと?」


「ああ、君も来なさい。美味しいもの奢(おご)ってやるから」


「じゃあ、お言葉に甘えて」

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