アグリーベティに恋をして


可愛い…

馴れた感じでさらっと言った彼の言葉が頭に響く。

「ねね、恋華。今日の彼は結構ヒットじゃない?ヤバくね?」

裕子が少し興奮ぎみに小声であたしにささやいた。

「あ、オレだけど。おめーら今カラオケ?もう中入った?今から行くからさ、何号室よ?うん、わかった。」

エイジ君はどうやら友達と電話をしてるみたいで、あたし達の数歩前を歩いて行く。

「ってか、いつもみたくトイレが合図だかんね。あんなオトコに騙されんなよー、まぁ確かに普通にかっこいいけど。」

あたしは一応裕子に釘をさす。

そう、見た目が変わったって、中身が変わるわけじゃない。

あたしはあんな頭空っぽそうな見た目だけのヤツに騙されるようなバカじゃないんだ。


そう、西澤悠みたいなヤツなんかに…


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