アグリーベティに恋をして


「どうしたの?つまんない?」

あたしのため息を聞いて、隣に並んできたエイジ君があたしの顔を覗き込む。

いきなり彼の顔が近づいて、あたしは少しのけぞる。

と、その拍子に後ろに倒れそうになって、気がついたらエイジ君の腕に支えられていた。

「っ!!!?」

「危なっ。大丈夫?」

「だっ、大丈夫っ!」

これ以上ないぐらいエイジ君の体と顔が近くて、あたしはすぐに彼から離れる。

きっと今かなり顔も真っ赤だ。

恥ずかしくてそっぽを向く。

「…恋華ちゃんってもっと男慣れしてる感じかと思ってたけど、可愛いな。ヤバいオレ、惚れちゃいそうなんだけど、それもテク?(笑)」

冗談っぽくそう言う彼に、あたしの顔がもっと熱くなる。

恋華、ダメだよ、こんな言葉に騙されちゃ。

こんなコト簡単に言えるなんて、絶対いろんなオンナと遊んでるんだから。

きっとあたしのホントの姿知ったら、逃げてくに決まってるんだから…


期待しちゃ、ダメ…

「恋華ちゃん、オレと付き合ってみない?声かけた時からタイプだったんだ☆」



「!!!!」



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