アグリーベティに恋をして
「ちょっと、西澤クンっ!宿題は自分でやりなさいよ、恋華ちゃんのノート返して。」
「うるせぇなぁ、石川にはかんけーねぇだろ?アグリーがいいって言ってんだから口出すなよ!」
何時もの西澤クンと亜衣ちゃんの言い争いが始まる。
亜衣ちゃんは唯一こんなあたしにも公平に接してくれるクラスメイトであり、あたしの唯一の友達だ。
あたしと違って亜衣ちゃんは美人さんだ。
オシャレだし、整った顔が芸能人みたいにキレイで人気がある。
その上性格もいいときたら、もう完璧すぎて直すとこなんてない。
神様は不公平だ。
あたしには何一つ与えてくれなかったのに、亜衣ちゃんには全てを与えたんだから…
なんて思ってしまうあたしは、亜衣ちゃんと友達でいる資格ないのかもしれない。
でも羨ましくて仕方がない。