アグリーベティに恋をして
「ねね、彼女たち。何してんの?」
駅のトイレを出て街を歩いてると、高校生になってから月に数回あるようになったナンパってやつをされた。
「別に暇だからブラブラしてただけ~。ね、裕子☆」
隣の裕子に目で合図を送る。
合格ライン。
「うん。マジ暇~☆」
裕子の言葉に、彼は待ってましたって感じで笑顔になる。
「そーなんだ、じゃあオレと遊ばない?友達もいんだけどさ、今からカラオケなんてどぉ?」
「えー、どぉしよっか、裕子?」
答えはもう決まってるけど、何時ものお決まりで少しじらす。
即決ってのもガツガツしすぎてダサいから。
可愛くなってから学んだテク。