My miNd
「…だったら何だって言うのよ?一応私もお嬢様なんだから自転車なんてもの乗れなくても大丈夫よ。」
一応じゃなくて超お嬢様だけど。
「ふうん?……一応ねぇ……」
意味ありげにニヤニヤと私を見てくる。
…まさか…!!
「……私、あんたに名前言った?」
「言ってない。」
「……じゃあなんで?」
「なにが?」
惚けないでよ。
本当は私のこと知ってるくせに。
「私の事、知ってるでしょ。」
「まあね。」
大方、週刊誌とかで見たのだろう。
私が知らなくても相手は知っていることが私にとっては当たり前のことだったから何とも思わなかった。