【K.A】Alice in a BoX
何言ってんの?


チェシャの言葉に、ありすは首を傾げる。

「…チェシャ猫って名前の、ねずみ?」

ありすが言うと、チェシャはまた怒った。

「失礼だな。あんな奴らと一緒にしないでくれ!」

「いやいやいや」

チェシャの言葉にありすが反論する。

「どこからどうみても、ねずみじゃない」

チェシャの背中をひょいっとつまみ上げ、自分の顔の前に持ってくる。

「まあ、毛並みはフカフカで気持ちいいけど。やっぱりどこからみてもねずみだって」

ありすが言うと、チェシャはバタバタと暴れた。

「なんて失礼な奴なんだ!せっかく、いいこと教えてやろうと思ってたのに」

チェシャの言葉に、ありすは笑った。

「それは残念。猫に食べられないようにねー」

そう言って、チェシャを地面に下ろそうとした時だった。

「…魔法が解けなくてもしらないからな」

チェシャの一言に、ありすの動きが止まる。

「…今なんて?」

ありすが聞くと、チェシャはしたり顔で言う。

「俺は猫だ」

チェシャの言葉に、ありすは少しだけ顔をひきつらせながら答えた。

「そーですね」

ありすの棒読みは若干ひっかかったものの、チェシャはよし、と頷き、続けた。

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