【K.A】Alice in a BoX
ふと気がつくと、体が揺れていた。


あれ…?


目を擦り、重い瞼を持ち上げる。


あ、寝ちゃってたんだ。


目を開けて、ありすは硬直した。

「ら…ラビー…」

ゆらゆらと体が揺れていたのは、決して気のせいではなく、ラビーが自分を運んでくれていたからだった。

そう。

…お姫様抱っこで。

「ごめ、あの、歩きま」
「構いませんよ」

ラビーは一言ピシャリと言う。

「あ…ぇと…」

何を喋ったらいいのかわからなくて、ありすは口をつぐんだ。


は、恥ずかしい…


かぁっと頬が熱くなるのがわかった。きっと、耳まで真っ赤なんじゃないかと、ドキドキしていた。

幸い、日が落ちたようで、辺りは暗い。
はぁ、と小さくため息をついた。

「…重いでしょ?歩くよ」

そう言って体を起こそうとすると、ありすを抱き抱えている手の力が少し強くなった。


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