【K.A】Alice in a BoX
「おじゃましまーす」

小さな声でそう言いながら、一歩、家の中へと入った。
すると、ドアがバタン!と大きな音を立ててすぐに閉まった。


…ホントにホラー映画みたい。


そんな事を思っていると、1匹の黒猫が、ありすの前にやってきた。

「いらっしゃいませ、お客人。主がお待ちです」

丁寧なその言葉使いと猫に喋りかけられたことに、ありすは少しだけビックリしながら、猫の後ろをついて家の中を進んでいく。

階段をのぼり、長い廊下を数回曲がり、1つの大きな扉の前で、猫は止まった。ありすもそれにしたがって立ち止まる。

「ツバキ様、ありすをお連れいたしました」

猫がそう言って、首もとの鈴をりんりん、と鳴らすと、扉が開き始めた。

「どうぞ、お入りください」

猫は横によけると、ありすに向かって一例する。
ありすは少し戸惑いながらも、頷いて、部屋の中へと入った。

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