【K.A】Alice in a BoX
「いらっしゃい、ありす」

真っ赤なワンピースに身を包んだ、1人の少女が立っていた。
年齢はありすとそう変わらないくらいに見える。

「えっと…はじめまして。私はありすです…知ってるみたいだけど。あなた、もしかして北の魔女?」

ありすが答えると、少女は可笑しそうにケラケラと笑った。

「えぇ、そうよ。私の名前はツバキ。皆は北の魔女って呼んでるわね」

そう言いながら、ありすの方をじろじろと見つめる。

「私はなんでも知っている。あなたがココに、何をしにきたのかもね」

ツバキに言われて、ありすはなら、と口を開いた。

「お願い、ラビーはどこにいるの?教えて!」

ありすが言うと、ツバキはくすっと笑って、傍に置いてある椅子に腰掛けた。

「とりあえず。外は寒かったでしょう?お茶でもいかが?」

「でも」

「ありす」

ありすがいいかけたところで、チェシャがポンチョから元の姿に戻り、ありすの言葉をさえぎった。

「北の魔女の言う通りにするんだ」

急いでいるのに。
そう思ったが、ありすはチェシャに言われた通り、ツバキに向かい合うようにして椅子に座った。

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