【K.A】Alice in a BoX
「リュー!」

急に女性の甲高い声が響き渡った。

「あぁ、まずい。女王が呼んでますので」

そう言って、リューは小さく溜息をつくと、ありすのおでこにちゅっとキスをして走り出した。

「あ、え?あ!や、ちょっと待って!」

ありすはリューのすそを思わずガシッと掴む。

「わわ!」

一瞬動きの止まったリューの腕をガシッと掴む。

「女王の所に行くんでしょ?私も連れてって!」

ありすがいうと、リューは困ったような表情を浮かべる。

「しかし…」

「ねぇ、お願い!」

ありすが必死で頭を何度も下げると、リューは少し考えたあと、諦めたようにわかりました、と呟いた。

「とにかく、女王は危険ですから、気をつけてくださいね?」

リューがそういうと、ありすはありがとう!とリューに抱きついた。


< 69 / 88 >

この作品をシェア

pagetop