【K.A】Alice in a BoX
グリフの元り、今度は黒くて大きなシルクハットの建物を目指した。

『除草剤が手に入ったら、次はマッドのところへ行って、気付けの紅茶をもらってきなさい』

ツバキの言葉を思い出しながら、心の中で悪態をついた。


ラビーってば…勝手なことばっかりして。
起きたら絶対にぶん殴ってやる。


グリフが家の前で私をおろしてくれた。

「あら、ありす。久しぶりね」

「毎日たずねて、私たちの話し相手になってくれるんじゃなかったの?」

「ほんとう、ありすってば薄情者ね」

口々に好き勝手を言う花達に、ありすはごめんね、と謝りながら、マッドはいるかを尋ねた。

< 77 / 88 >

この作品をシェア

pagetop