【K.A】Alice in a BoX
「ありす!どうしたんだ?」

ぎゅっと後ろから抱きつかれる。

「…クレスト?ちょうど良かった、マッド、いる?」

もう慣れた。
そう思い、もう、抱きつかれたことにいちいちツッコむのはやめ、単刀直入に聞いた。

「俺に会いにきてくれたんじゃないのか?」

たれている黒耳が、さらにくにゃっとたれる。

「うん、違う。マッドに用があって」

そこまで言うと、バシン!と大きな音と共に、クレストの腕が外れた。

「お前は、お客人を屋敷に案内することもできないのか?この馬鹿ウサギ」

「あ、マッド!ちょうどいいところに!」

「うん?」

マッドは私を不思議そうに見つめる。

「お茶会に来たのだろう?準備は出来て…」

「気付けの紅茶を分けてほしいの!」

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