まっすぐに。
家族
24歳だっけ?
25歳?
あれ?26歳?
もう自分の歳が分からなくなるなんて…
人生、楽しんでないのかなぁ。
歩夢は、ミルクティーの入ったマグカップを両手に持ちながら思った。
ミルクティーのミルクは、いつも豆乳を使っている。
歩夢の家では、牛乳の代わりに豆乳を使う。
なんだか、豆乳だったり豆腐だったり納豆だったり…
冷蔵庫に豆製品がやたらあふれてる気がする…
豆製品は、女性ホルモンの分泌をよくする。
テレビが雑誌で、そんなこと言ってたよなぁ。
だから、私はこんなに女なのかな?
少し冷めてしまったミルクティーを、同じように少し冷めた気持ちでそう思った。
私はこんなにも女だ。
根っからの女だと思う。
そんな自分が好きだけど、
たまに、すごく淋しくなる。
歩夢は、冷めたミルクティーを一気に飲んだ。
「ママ〜!」
後ろで、春斗のかわいい声が聞こえた。
「はぁい!」
歩夢は笑顔で振り向く。
あ。
私25歳だった。
今年でもう26歳かぁ…。
歩夢の足元では、2歳になったばかりの春斗と11ヵ月の愛ちゃんが、きゃっきゃと笑っていた。