死んだ魚
仕事の時には、よりあの子を思い出し、寂しくなっていった。

あの子と同じ車がすれ違う度に何度も運転手を覗きこんだが、やはり違った。
この世界にはいないのだ、あの子もこの汚い海に愛想つかし出て行ったんだろう。

考えれば考える程にあの子に会いたくなった。

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