死んだ魚
事務所でも人とは口を聞かない。

周りにいても誰も声を掛けてこないのは、分かっている。

別に賢二には必要なかった、ただ仕事をロボットのようにこなし、毎月決まった給料が出れば、人と話をしなくても、同僚と飲みに行かなくても、あの子と手を振る時間があれば幸せだった。

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