あの夕陽に向かって走れ!


私は拍子をつかれ
同時に嬉しかった。
彼が私の授業に参加していると。
無気力な彼が
今、私の授業に参加していると。

「どうした?加藤」

喜びを表に表わさず
あえて冷静な口調で私は言った。

そして彼は右手を下げてこう言った。


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