両手いっぱいに溢るる涙



「ホント、恨むからなぁ!!」


「ごめんってば」


「そんなに怒らんでもいいやんかぁー」


部活も終わり、葉織は緋空、すーずこと住田鈴音(すみだ すずね)と帰る。


「だって、亜耶先輩と神威先輩の表紙、裏表紙の部誌の目次なんて、無理やもん」


「そんなん、すーずだけやないし」


「まあまあ」


葉織と鈴音の間に緋空が入る。


「でも、亜耶先輩達と部誌作るんも、今回で最後やもんなぁ~」


「そうやね。引退しても部活には遊びに来てくれるけどね・・・・・」


緋空は少し寂しそうな顔をした。


「まっ、そんな部誌や。頑張れ、葉織」


「人事やと思いやがってぇっ!!!」


と葉織は鈴音の頬をある程度手加減しながら引っ張った。











「目次だから、スペース開けないとなぁ・・・・・」


葉織は、机に向かって原稿用紙を広げて考えていた。


「・・・・・・・」


iPodで音楽を聴きながら描いていく。


そして20分程で下書きが完成した。


(あとはペン入れとトーン貼りやけど・・・・もうこんな時間やな。寝よ・・・・)


と筆箱にシャーペンや消しゴムを入れて、筆箱を鞄に投げ入れてから、ベッドに潜り込んだ。




< 11 / 11 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop